「あれ? 1人いなくなってるね」──二卵性の双子と分かり、2人とも心拍を確認した次の受診で、医師にそう言われました。妊娠初期に双子の片方が見えなくなる、バニシングツインです。
結論から書くと、残った1人とはそのまま妊娠を続けて、出産しました。医師からは「二卵性(DD双胎)だから、もう1人に影響はない」と説明されています。
ただ、気持ちは「悲しい」だけでは片づきませんでした。この記事では、いなくなった子の胎嚢がその後どうなったか、残った赤ちゃんのこと、そして当時の正直な気持ちを書きます。
双子と分かった初診のことは、妊娠初期の初診でまさかの双子発覚に書いています。
🩺 「1人いなくなってるね」|心拍を確認した、次の受診で
妊娠検査薬で陽性が出たのは4月。約1ヶ月後、妊娠8週のクリニックでの2回目の受診でした。前回の初診では2人とも心拍が確認でき、母子手帳をもらうように言われていました。
この日は、出産する病院への紹介状を書いてもらう予定の日。内診で、医師がモニターを見ながら一言。
🧑⚕️(医師):「あれ? 1人いなくなってるね」
👩(neco):「え?」
片方の胎嚢は空っぽ。前回見えていた心拍もありません。

双子を迎える覚悟も、経済的な計算も始めていた矢先のこと。一瞬で頭が真っ白になりました。
📖 バニシングツインとは|双子妊娠の最大36%で起こると推定されている
後になって知ったのですが、私が経験したこの現象には「バニシングツイン」という名前がついていました。
多胎妊娠で、1人の胎児がお腹の中で亡くなり、体に一部または全部吸収される現象です。多くは妊娠初期に起こり、定義によっては「全員の心拍を確認したあとの消失」を指すそうです。早い時期から超音波で見られるようになり、診断されることが増えたとのこと。双子妊娠の最大36%で起こると推定されています(出典:StatPearls「Vanishing Twin Syndrome」(米国国立医学図書館NCBI・英語))。
同じ出典では、二絨毛膜(DD)の双子なら残った赤ちゃんへの影響は小さいことが多い一方、胎盤を共有する一絨毛膜(MD・MM)の双子では、残った赤ちゃんに合併症のリスクが上がることがあると説明されています。どちらに当てはまるかで話が変わるので、気になる方は主治医に確認してください。
🔍 いなくなった子の胎嚢は?|健診のたびに、少しずつ見えなくなった
その日の医師の説明はこうでした。
「二卵性だから、もう1人に影響はないよ。排出されるか吸収されるかは分からないけど、このまま経過観察だね」
その後の健診では、最初のうちは空の袋のようなものが見えていました。それが週数を重ねるにつれて、だんだん見えなくなっていきました。
👶 残った赤ちゃんへの影響は?|「DD双胎だから影響はない」と言われた
残った赤ちゃんについては、医師から「DD双胎だから影響はない」と言われていました。
妊娠はそのまま続きました。後期に妊娠高血圧腎症で入院し(40歳の妊娠後期リアル体験)、37週・2000g未満で出産。生まれた赤ちゃんは小さく、低血糖もあって入院しました(新生児低血糖で生後12時間で入院)。
バニシングツインとの関係は、特に言われていません。妊娠の途中までは「小さい」とも言われていませんでしたし、産後に調べてもらった胎盤にも、特に異常はなかったようです。小さく生まれたのが、私の妊娠高血圧腎症の影響なのか、胎盤の影響なのか──はっきりした原因は分からない、というのが病院からの説明でした。
💭 正直、悲しいだけではなかった|「そんなこと言ってたから?」が残った
いなくなったと言われたときの気持ちは、正直、複雑でした。
初めての妊娠ではなかったし、1人目で稽留流産も経験しています。妊娠には一定の確率で流産があることは、理解していたつもりでした。そのうえで、3人目のつもりが一気に4人きょうだいになるという、経済的にも衝撃の状況。「双子って憧れるね」と素直に喜べる状況ではなかったんです。
1人になったことで、リスクが少し減るのかな?とも思いました。
でも、そんなことを言っていたから、いなくなっちゃったのかな──その気持ちは、今も残っています。

後から調べて、双子妊娠では珍しくないことだと知ったのは、少し救いになりました。同じ状況の方がこの記事にたどり着いていたら、一人で抱え込まないでほしいです。
🏥 双子のつもりで選んだ病院|「母体優先」で大学病院にした
実はこの日は、双子を前提に選んだ病院へ紹介状を書いてもらう日でした。車で30分以内で、双子の出産ができる病院の候補は3つ。
- NICU・救命センターのある大学病院
- NICUがあり、新生児治療で有名な子ども病院
- NICUのある総合病院
双子なら早産のリスクも高いし、子ども病院が安心かも…と一度は考えました。でも私には既往歴と現病歴があり、高齢で双子という高リスクの妊娠。そして、家にはすでに2人の子どもがいます。
「もし命の危険があって、どちらかを選ばなければいけなくなったら、私を優先してほしい」
そう考えると、成人の医療体制が整った病院が現実的でした。クリニックの医師が子ども病院にも問い合わせてくれましたが、返答は「新生児医療には自信があるが、成人に関しては…」。それで大学病院に決め、1人になったあともそのまま大学病院で妊娠を続けました。
結果的に、妊娠高血圧腎症で入院し、赤ちゃんは小さく生まれて低血糖もありました。赤ちゃんもそのまま入院できる病院でよかったと思っています。
ただ、何もなければ「大学病院じゃなくてもよかったかも」と思っていたかもしれません。良かったのかどうかは、正直わかりません。それでも、母体優先という考えは今も変わっていません。
📝 まとめ|1人いなくなっても、残った1人とは出産まで一緒だった
- 2人とも心拍を確認した次の受診(妊娠8週)で、1人いなくなっていた(バニシングツイン)
- 残った1人とは妊娠を続けて出産した。医師の説明は「DD双胎だから影響はない」
- いなくなった子の胎嚢は、健診のたびに少しずつ見えなくなった
- 気持ちは悲しいだけではなく複雑。「そんなことを言ったから?」は今も残っている
- 母体優先で選んだ大学病院は、結果的に小さく生まれた赤ちゃんの入院にも対応できた
※この記事は体験をもとにした記録です。同じ診断名でも、経過や治療の内容は一人ひとり違います。気になる症状があるときや、治療・服薬の判断については、必ず主治医や医療スタッフにご相談ください。

次回からは、40歳のマタニティライフ編がスタート。8年ぶりの妊娠生活、つわりは4回とも違いました😊
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